ブログが集客に良いらしいから書け」は危険|成果の出ないブログを量産する経営の罠

目次

ブログは「誰でも書けば効果が出る」ものではない

「集客にはブログが良いらしいから、毎週ローテーションでブログ書くように」
そんな言葉を経営者から言われた経験、ありませんか?

確かにブログはWeb集客の有効な手段のひとつです。
でも、「とにかく書けば成果が出る」という思い込みは、現場に無駄な労力と徒労感を生む原因になります。

義務的で戦略もないブログを書くのははっきり言って時間の無駄です。

この記事では、「ブログはSEOのために書く」以前に、戦略と設計が必要であるという話をします。

「とりあえず書け」では、成果につながらない理由

多くの中小企業の現場では、次のような構図が起きています

  • 書く目的が明確でない
  • 書く人が、誰に届けるかを知らない
  • テーマや内容がぶれる
  • 途中で続かなくなる

これでは、せっかく書いたブログも誰の心にも届かず、ただの「ノルマ作業」になってしまいます。

実際、私の見た現場の一つでは、社長が中身は見てないが更新頻度だけ見てるから更新だけはしておかないと怒られるとコピペで毎日更新されてました。

そうなると集客のために始めたはずなのにGoogleからコピーコンテンツと見なされてホームページ全体の価値が下がってしまいます。

ブログの役割は「SEO」だけではない

「キーワードを狙って、検索流入を増やす」
それは確かに正解のひとつです。
でも、ブログの本質は「誰かとつながる」ための言葉を届けること。

たとえば、こんな使い方も立派な戦略です。

  • 店主の考え方や想いを語る
  • 実際のお客様とのエピソードを紹介する
  • 仕事のこだわりや裏話を発信する

検索に引っかからないかもしれませんが
でも「あの人の考え方が好き」「あの雰囲気が安心できる」という共感が、来店や契約に繋がったりします。

キーワードがなくても“選ばれる”ブログの例

キーワードで流入がなくても効果が出るブログは存在します。

例えば

『地元の整体師が「日々の気づき」や「お客様の声」を投稿し続けた結果、口コミで広まり予約が埋まった』

『店主のこだわり・価値観を綴った記事を読んだ人が「この人に任せたい」と思って遠方から訪れた』

『SNSで「共感される発信」が拡散し、検索よりも早く認知が広がった』

これらはすべてブログ記事としては集客性はないものの「SEO対策」よりも「人柄・価値観・世界観」が先に伝わっているからこその成果です。

ですので従業員の人柄などの伝わるブログ記事を作っていくことは一定の価値が出ることもあります。

ただし、何も意識していない日記のようなものを強要して書かせても労力の無駄になるので注意が必要です。

経営者が考えるべき3つの視点

「ホームページ更新が大事」、「なんでもブログは書いた方がいい」そのような理解だけで今、ブログを現場に強要するのはやめましょう。

現場が疲弊します。また意図を理解せずに書く事をしない人間も居るのでそうした人間に義務的に共有しても集客につながるコンテンツは出来ません。

経営者としてのブログ集客には3つの大切な視点があります。

なぜブログをやるのか?目的を明確にする

「ブログ=集客のための道具」と思われがちですが、それだけではありません。
たとえば、以下のような目的があります:

  • 見込み客に信頼してもらう(=ブランディング)
  • 採用活動で社風を伝える
  • 既存顧客との関係維持(リピート促進)
  • 経営者自身の発信で差別化する

この「何のためにやるのか」が曖昧なままでは、現場も迷子になります。

目的が決まれば「何を書けばいいか」が自然に見えてくるので、
まずは「このブログが何の役に立つのか?」を経営者自身が明確に言語化することが出発点です。

②誰に何を届けたいのか?

ブログは情報発信であると同時に、「読まれたときにどんな印象を与えるか」が非常に重要です。

  • 親しみやすさ?
  • 誠実さ?
  • 専門性?
  • 地元への愛着?
  • 思いを持ってやってる感じ?

たとえば、地域密着のビジネスなら「人柄」や「安心感」のほうが反応されやすい。
逆にBtoBや専門分野なら「信頼感」「専門性」を前面に出したほうが効果的です。

つまり、「誰に響かせたいのか」を明確にして、印象設計をするのが経営者の役割です。
これを決めずにブログを任せると、内容がバラバラになり、読まれることも記憶に残ることもありません。

③誰が・どうやって”書くのか?継続できる体制を考える

よくある失敗が、「とにかくスタッフに任せる」「外注に丸投げする」こと。
戦略がないまま任せると、単に“仕事が増えた”という不満だけが残ります。

  • 社内で書くなら、どのくらいの頻度で?
  • 負担が偏らないように体制をどう組むか?
  • 経営者の言葉を代筆してもらう形でも良いのか?
  • 必要に応じて外注ライターと方針を共有するか?

このように、「誰が・どんな温度感で・どう書くのか」という設計こそ、ブログを継続し成果に繋げるためのカギになります。

まとめ

ブログは、誰でも始められる便利なツールです。
しかし、だからこそ「誰が、何のために、どう届けるのか」という戦略なしに書き始めると、時間も労力も成果も失われてしまう危険があります。

ただ記事を量産するだけでは、検索にも引っかからず、誰にも読まれず、「続ける意味がわからない」という空気だけが残ってしまいます。
最悪の場合、「ブログ=効果がない」「Web集客=信用できない」という誤解が社内に定着し、将来的なデジタル活用そのものが遅れてしまうことも。

本当に成果を生むブログというのは、たった1本の記事でも
「この人にお願いしてみよう」
「この会社、考え方が好きかも」
と、読んだ人の心に届く設計がされているものです。

そのために必要なのは、SEOの知識やテクニックではなく、まず戦略と思考です。

  • なぜブログをやるのか?
  • 誰に何を伝えるのか?
  • どうやって続けるか?

この3つを曖昧なままにせず、経営者自身がその意味を深く理解し、現場と共有すること。
それが「やらされ感のあるブログ」から、「武器として育つブログ」へと変えていく第一歩になります。

書く前に、考える。


この一手間が、ブログを“消耗戦”ではなく“資産化”する分かれ道になります。

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  • 目的別の発信設計
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この記事を書いた人

不動産の現場で働きながらSEO・MEOなど様々なWeb集客を実践
不動産会社が200社以上ある地域で上位表示を実現。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級

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