ドローン空撮をプロに依頼したいと思っても、初めてだと「何を伝えればいいのか」「どれくらい前に頼めばいいのか」が分かりにくいものです。空撮は天候や飛行の手続きに左右されるため、ふつうの写真撮影より段取りが大切になります。
この記事では、ドローン空撮を依頼してから納品までの流れと、問い合わせの前に準備しておくとスムーズなことをまとめました。料金の目安は「ドローン空撮の料金相場」の記事で詳しく解説しています。
ドローン空撮を依頼できる依頼先
ドローン空撮を頼める相手は、大きく分けて次の3つです。何に使う写真・動画なのかによって、向いている依頼先が変わります。
| 依頼先 | 向いているケース |
|---|---|
| ドローン撮影会社 | 空撮の写真・動画を撮ってもらい、素材として受け取りたい |
| 映像制作会社 | 地上での撮影や編集も含めて、PR動画として仕上げたい |
| ホームページ制作会社(空撮に対応しているところ) | 空撮の写真・動画をホームページやGoogleマップで活かしたい |
どの依頼先でも、作例を公開しているか、保険や補助者などの安全体制、飛行許可・承認の扱いについて説明があるかを確認しておくと安心です。
ドローン撮影会社に頼む場合
空撮を専門にしている会社です。機体や操縦の技術、安全体制が整っていることが多く、撮影データをそのまま受け取りたい場合に向いています。編集は別料金のことが多いため、動画を仕上げたい場合は編集まで頼めるかを確認しましょう。
映像制作会社に頼む場合
空撮だけでなく、地上での撮影やインタビュー、ナレーション、BGMを含めて一本の動画に仕上げたい場合に向いています。企画から編集まで任せられる一方、空撮だけを頼むより費用は上がります。
空撮に対応したホームページ制作会社に頼む場合
撮った写真や動画を、ホームページのどこにどう使うかまで考えて撮影したい場合に向いています。撮影と制作を別々の会社に頼むと、サイトの構成に合わない素材が届いたり、必要なカットが足りなかったりすることがあります。同じ会社にまとめれば、使い道から逆算して撮影できます。
ドローン空撮を依頼してから納品までの流れ
一般的な流れは次のとおりです。
1. 問い合わせ・ヒアリング
撮影場所、撮りたいもの、写真や動画の使い道、希望の時期などを伝えます。次の章で紹介する内容をまとめておくと、話が早く進みます。
2. 飛行できるかの確認と見積もり
依頼先が、撮影場所でドローンを飛ばせるか、国の許可・承認が必要かを確認し、撮影内容に合わせて見積もりを出します。見積もりでは、補助者や許可申請、編集、交通費が含まれているかを確認しましょう。
3. 許可・承認の申請(必要な場合)
空港の周辺や地上150m以上の空域、人口集中地区の上空などで飛ばす場合は、原則として国の許可・承認が必要です。国土交通省は、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前(土日・祝日を除く)までに申請するよう求めており、3〜4週間程度の余裕を持つことを推奨しています。詳しくは「ドローン空撮に許可は必要?」をご覧ください。
4. 撮影計画の打ち合わせ・下見
撮りたいカット、飛行ルート、当日の段取りを決めます。必要に応じて、事前に撮影場所を下見(ロケハン)します。
5. 撮影
操縦者と補助者で周囲の安全を確認しながら撮影します。雨や強風の日は飛ばせないため、延期になることがあります。予備日も決めておくと安心です。
6. 編集・納品
撮影データをそのまま納品するか、編集して仕上げてから納品します。納品形式や、ホームページやSNSで使える範囲も確認しておきましょう。
問い合わせの前に準備しておくこと
すべて決まっていなくても相談はできますが、次の6つが分かっていると、飛行できるかの判断や見積もりが早く正確になります。
1. 撮影場所
住所や地図のリンクを伝えます。許可・承認が必要かどうかは場所で決まるため、いちばん大切な情報です。撮影場所が自社の土地でない場合は、所有者や管理者の了承が取れているかもあわせて伝えましょう。
2. 撮りたいもの
建物の外観、土地の全景、施工中の現場、周辺の街並み、イベントの様子など、何を撮りたいのかを伝えます。
3. 写真・動画の使い道
ホームページのトップ、会社紹介、施工事例、採用ページ、SNS、チラシなど、どこに使うかで、必要なカットや画角、動画の長さが変わります。使い道が決まっていると、撮り直しや撮り漏れを防げます。
4. 写真か動画か
写真だけか、動画も必要か、動画は編集まで頼むのかで、料金と日程が変わります。迷っている場合は、使い道を伝えて提案してもらいましょう。
5. 希望の時期と予備日
許可・承認が必要な場合は、申請に日数がかかります。完成日や公開日が決まっているときは、そこから逆算して1か月以上前に相談するのがおすすめです。天候による延期に備えて、予備日の候補も伝えておきます。
6. イメージに近い写真・動画
「こんな感じに撮りたい」という参考の写真や動画があれば共有します。言葉で説明するより、イメージのずれを防げます。
依頼から納品までのスケジュールの目安
許可・承認が必要かどうかで、必要な準備期間が大きく変わります。国土交通省は、許可・承認の申請を飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前(土日・祝日を除く)までに行うよう求め、3〜4週間程度の余裕を持つことを推奨しています。これをもとにすると、目安は次のとおりです。
| 撮影場所の条件 | 相談の目安 |
|---|---|
| 許可・承認が不要な場所 | 下見や日程調整、予備日の確保ができるよう早めに |
| 依頼先が受けている包括申請の範囲で飛ばせる場所 | 下見や日程調整、予備日の確保ができるよう早めに |
| 個別の許可・承認申請が必要な場所 | 1か月以上前(申請に推奨される3〜4週間+準備期間) |
いずれの場合も、天候による延期に備えて予備日をとっておくと安心です。ホームページの公開日やイベントの日程が決まっているときは、そこから逆算して相談しましょう。
問い合わせ文の例
初めて問い合わせるときは、次のような内容を送ると、依頼先が飛行の可否や見積もりを判断しやすくなります。
- 撮影場所:〇〇市〇〇町〇-〇(地図のリンク)
- 撮りたいもの:自社の社屋と敷地全体、周辺の道路
- 使い道:ホームページのトップ画像と会社紹介ページ
- 写真・動画:写真10枚程度と、30秒ほどの動画
- 希望時期:〇月中旬(予備日も可)
- 参考イメージ:イメージに近い動画のリンク
- その他:敷地は自社所有。隣接地の所有者には未確認
分からない項目があっても問題ありません。「使い道は決まっているが、写真と動画のどちらがよいか分からない」といった相談の仕方でも、経験のある依頼先なら提案してくれます。
撮影当日の流れ
撮影当日は、依頼先が機体の点検や周囲の安全確認を行ってから飛行を始めます。補助者がいる場合は、飛行範囲に人が入らないよう見守りながら撮影します。依頼する側は、立ち会いが必要か、撮影中に建物の出入りを控えてもらう必要があるかなどを、事前に確認しておきましょう。
撮影場所の近くに人が集まる時間帯や車の出入りが多い時間帯があれば、あらかじめ伝えておくと、安全に撮影できる時間を選んでもらえます。
納品後に確認しておきたいこと
- データの形式と枚数:見積もりどおりの枚数や長さで納品されているか
- 使える範囲:ホームページ、SNS、チラシ、広告などで自由に使えるか
- 写り込みへの配慮:人の顔や車のナンバー、表札などが写り込んでいないか
総務省の「ドローンによる撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」では、顔やナンバープレート、表札、住居の外観、洗濯物などが写り込んだ映像をインターネットで公開する場合は、削除やぼかしを入れるなどの配慮をすることが求められています。ホームページやSNSに載せる前に確認しておきましょう。
依頼するときの注意点
- 直前の依頼は避ける:許可・承認が必要な場所では、申請に日数がかかります。日程に余裕を持って相談しましょう。
- 天候による延期を前提にする:撮影日を1日だけに決め打ちすると、延期になったときに予定が崩れます。
- 金額だけで選ばない:安い見積もりは、飛行時間やカット数、補助者、許可申請などの条件が絞られていることがあります。何が含まれているかをそろえて比べましょう。
- 撮ったあとの使い道まで決めておく:素材を受け取っても、使う場所が決まっていないと活かしきれません。
空撮とホームページをまとめて依頼するメリット
ドローン空撮の写真や動画は、ホームページのトップや会社紹介、施工事例のページに使うことで、公開している間ずっと会社やお店の魅力を伝え続けます。撮影とホームページ制作を別々に頼むと、「撮った素材がサイトの構成に合わない」「必要なカットが足りない」ということが起こりがちです。
エアライフでは、ドローン空撮と、空撮素材を活かしたホームページ制作をまとめてご相談いただけます。撮影の前に「どのページに、どの写真・動画を使うか」を決めてから撮るため、素材を無駄なく活用できます。
ドローン空撮の依頼に関するよくある質問
撮影場所が決まっていなくても相談できますか?
相談はできますが、飛行できるかどうかや許可・承認の要否は場所で決まるため、正式な見積もりは場所が決まってからになることがほとんどです。候補がいくつかある場合は、まとめて伝えて比べてもらいましょう。
撮影に立ち会う必要はありますか?
依頼先によって異なります。撮りたいカットをその場で確認できるため、可能であれば立ち会うと仕上がりのずれを防げます。
近所への説明は必要ですか?
撮影場所や時間帯によっては、近隣に一声かけておくと安心です。とくに住宅地では、ドローンが飛んでいることに不安を感じる人もいます。依頼先と相談して、必要に応じて事前に周知しましょう。
料金の目安はどれくらいですか?
撮影内容や、補助者・許可申請・編集を含むかどうかで大きく変わります。プロの撮影会社の料金表をもとにした目安は「ドローン空撮の料金相場」で解説しています。
まとめ
- 依頼先は、撮影会社、映像制作会社、空撮に対応したホームページ制作会社の3つ。使い道で選ぶ
- 流れは、問い合わせ → 飛行可否の確認・見積もり → 許可・承認の申請 → 打ち合わせ・下見 → 撮影 → 編集・納品
- 問い合わせ前に、撮影場所、撮りたいもの、使い道、写真か動画か、希望時期と予備日、参考イメージを用意する
- 許可・承認が必要な場合に備え、1か月以上前に相談するのが安心


