「ホームページを作りたいけれど、補助金は使えないのか」。そう考えたときに候補になる、ホームページ制作に使える代表的な補助金が、国の「小規模事業者持続化補助金」です。
ただし、持続化補助金はホームページだけでは申請できず、使える金額にも上限があります。2026年の第20回公募では、ホームページなどの「ウェブサイト関連費」のルールが変わりました。この記事では、最新の公募要領をもとに、ホームページ制作で持続化補助金を使う方法と注意点を解説します。
この記事でわかること
- ホームページ制作に使える補助金の種類
- 小規模事業者持続化補助金の対象者・補助率・上限
- ウェブサイト関連費の上限と、対象になる経費・ならない経費(第20回のルール)
- 申請の流れと、2026年の第20回のスケジュール
※2026年10月14日時点で、小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回の公募要領(第8版)などの公式資料で確認した内容です。申請前に必ず補助金事務局のサイトで最新の公募要領を確認してください。
ホームページ制作に使える補助金はどれか
| 補助金 | ホームページ制作に使えるか |
|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(国) | 使える。ただし「ウェブサイト関連費」として、ほかの経費と一緒に申請する必要がある |
| デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金) | ホームページの受託制作は実質的に対象外。ITツールの登録要領で、ホームページ制作の追加開発費用を含むものや、ホームページと同様の仕組みのもの、広告宣伝に類するものは登録対象外とされている(ITツール登録要領) |
| 姫路市創業者応援補助金(姫路市) | 創業予定または創業2年以内の人なら、広告宣伝支援でホームページの新規作成が対象(1/2以内、上限15万円)(姫路市) |
自治体によっては、独自にホームページ制作を対象とする補助金を出していることもあります。事業所のある市区町村の制度もあわせて確認してください。
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者が、販路開拓や業務効率化に取り組む費用の一部を補助する国の制度です。チラシや看板、店舗の改装、ホームページなどが対象になります。商工会議所の地区と商工会の地区で事務局が分かれています。
対象になる事業者
| 業種 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
補助率と上限額(一般型 通常枠)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例を使う赤字事業者は3/4) |
| 補助上限 | 50万円 |
| 上乗せ | インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円(両方で+200万円、最大250万円) |
創業して間もない事業者向けには〈創業型〉もあり、補助上限は200万円(インボイス特例で+50万円)です。姫路市などの特定創業支援等事業による支援を受けていることなどが要件です(創業型 公募要領)。
ウェブサイト関連費のルール(第20回)
ホームページの制作費は、持続化補助金では「ウェブサイト関連費」という経費の区分に入ります。第20回の公募要領では、次のルールが示されています。
- ウェブサイト関連費だけでは申請できない 「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください。」とされています。
- 補助金の上限は30万円(税込) ウェブサイト関連費として申請できる補助金の額は30万円(税込)までです。
第19回までは「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」が上限でしたが、第20回から「30万円(税込)」に変わりました(第19回 公募要領、第20回 公募要領)。古い情報のまま計画しないように注意が必要です。
対象になる経費の例
- 販路開拓のためのホームページ・ECサイトの作成や更新
- システム(オフライン含む)の開発・構築、顧客管理システム、アプリの開発
- 業務効率化や販路開拓のためのソフトウェア
- 効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策(扱いは公募要領で確認)
対象にならない経費の例
- ウェブやシステムに関するコンサルティング・アドバイスの費用
- 補助事業期間内に公開・運用に至らなかったホームページやランディングページ
- すでに導入しているソフトウェアの更新料
- インターネットの利用料金などの通信費
補助事業期間を超えて使うソフトウェアの使用料は、補助事業期間の分だけが対象です。また、50万円(税抜)以上で作ったサイトやシステムは、処分に制限がかかる財産として扱われます。サーバー代・ドメイン代の扱いは公募要領に明記がないため、申請前に事務局や商工会議所に確認してください。
チラシや看板は「広報費」
チラシ・パンフレット・看板・DM・インターネット広告・SNS広告などは「広報費」という別の区分です。第20回では、広報費も上限30万円(税込)で、広報費だけでの申請はできません。自社のホームページやECサイトで使う写真・動画の制作費は、ウェブサイト関連費として計上します。
出典:第20回 公募要領
ホームページ制作で申請するときの組み立て方
ウェブサイト関連費だけでは申請できないため、ホームページは「販路開拓の取り組み全体」の一部として計画します。たとえば次のような組み合わせです。
| 取り組みの例 | 組み合わせる経費 |
|---|---|
| 新しいメニュー・サービスを始めて集客する | ウェブサイト関連費(ホームページ)+広報費(チラシ) |
| 店舗を改装して客層を広げる | 委託・外注費(店舗改装)+ウェブサイト関連費(ホームページ) |
| ネット販売を始める | ウェブサイト関連費(ECサイト)+新商品開発費・広報費など |
どの経費が対象になるか、どの区分に入れるかは公募要領で決まっています。事業計画を作る段階で、商工会議所や制作会社と一緒に確認しておくと安心です。
申請の流れ
- 事業計画書を作る
- 商工会議所・商工会に「事業支援計画書(様式4)」の発行を依頼する
- 電子申請する 郵送は受け付けておらず、GビズIDプライムのアカウントが必要です(暫定アカウントは不可)。
- 採択後、見積書などを出して交付決定を受ける 採択の通知だけでは事業を始められません。
- 交付決定後に発注・支払いをする
- 実績報告書を出す
- 補助金額が確定し、請求する
- 補助金が入金される 補助金は後払いです。
- 事業終了の1年後に事業効果報告を出す
「交付決定日前に行われた発注・契約・支出行為は、補助対象外です。」と公募要領に明記されています。ホームページ制作会社との契約や発注は、交付決定の後に行います。
第20回のスケジュール(一般型 通常枠)
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2026年11月5日(木) |
| 事業支援計画書(様式4)の発行受付締切 | 2026年12月4日(金) |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日(火)17:00 |
| 補助事業の実施期限 | 交付決定日から2028年3月31日まで |
| 実績報告書の提出期限 | 2028年4月10日 |
出典:第20回 公募要領、商工会議所地区 事務局サイト。商工会地区も同じ日程です(商工会地区 事務局)。予定は変更される場合があります。
様式4の発行は申請締切より前に締め切られます。GビズIDプライムの取得にも数週間かかることがあるため、申請を考えているなら早めに準備を始めます。
よくある失敗
- ホームページだけで申請しようとする 第20回はウェブサイト関連費のみでの申請はできません。
- 交付決定の前に制作会社と契約してしまう 交付決定日より前の発注・契約は対象外です。
- 補助事業期間内に公開できない 期間内に運用に至らなかったホームページは対象外です。
- 古いルールで計画する ウェブサイト関連費の上限は、第19回の「1/4(最大50万円)」から第20回で「30万円(税込)」に変わりました。
- 補助金が入るまでの資金を考えていない 補助金は後払いです。
姫路で相談できる窓口
姫路市内の事業者は、姫路商工会議所(中小企業相談所 079-223-6557)で持続化補助金の相談と様式4の発行を受けられます。創業予定または創業2年以内なら、姫路市創業者応援補助金の広告宣伝支援も選択肢になります。
姫路市・兵庫県・国の補助金の一覧は姫路市の事業者向け補助金・助成金まとめでまとめています。
よくある質問
ホームページの制作費だけで持続化補助金を申請できますか?
できません。第20回の公募要領では、ウェブサイト関連費のみでの申請はできず、ほかの経費と一緒に申請する必要があるとされています。
ホームページ制作でいくらまで補助されますか?
第20回では、ウェブサイト関連費として申請できる補助金の額は30万円(税込)までです。補助率は通常2/3なので、補助金30万円に対する経費の目安は45万円です(税込・税抜の扱いは公募要領で確認してください)。
IT導入補助金でホームページは作れますか?
2026年度の「デジタル化・AI導入補助金2026」では、ホームページ制作の追加開発費用を含むものや、ホームページと同様の仕組みのものはITツールの登録対象外とされています。ホームページの受託制作に使うことは、実質的にできません。
補助金を使ったホームページ制作のご相談
エアライフでは、補助金の申請手続きそのものは専門家におつなぎし、エアライフは補助金を使う前提でのホームページ制作を担当する形でお手伝いしています。これまでも、補助金を使う予定のお客様から依頼を受けてホームページを制作してきました。
交付決定の前に発注できないなどのルールに合わせて、見積書の準備と制作のスケジュールを組みます。チラシや看板など、一緒に計画する販促もまとめてご相談いただけます。
ホームページ制作の内容と料金はホームページ制作をご覧ください。
まとめ
- ホームページ制作に使える代表的な補助金は、国の小規模事業者持続化補助金
- 第20回から、ウェブサイト関連費の上限は補助金額で30万円(税込)。ホームページだけでの申請は不可
- IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金2026)は、ホームページの受託制作には実質使えない
- 交付決定前の発注は対象外、補助金は後払い。GビズIDプライムと様式4は早めに準備する
- 第20回の申請は2026年11月5日〜12月15日。様式4の発行受付は12月4日まで
出典:小規模事業者持続化補助金 事務局(商工会議所地区・商工会地区)の公募要領、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール登録要領、姫路市の公式ページ(本文中のリンク先)。2026年10月14日時点。


