リフォーム会社のホームページ表示ルール|建設業許可・二重価格・No.1表示

リフォーム会社のホームページ表示ルール

リフォーム会社や工務店のホームページでは、「今だけ半額」「地域No.1」「お客様満足度98%」のような言葉をよく見かけます。目を引く表現は問い合わせを増やすこともありますが、根拠がなかったり、書き方を間違えたりすると、景品表示法などのルールに触れるおそれがあります。

この記事では、リフォーム会社のホームページで気をつけたい表示のルールを、建設業許可、価格表示(二重価格)、No.1表示、お客様の声(ステルスマーケティング)の4つに分けて、国の資料をもとに整理します。個別の表示が問題ないかの最終的な判断は、弁護士や所管の行政機関に確認してください。

目次

なぜリフォーム会社は表示に気をつけるべきか

リフォームは、お客様にとって価格の相場が分かりにくい買い物です。同じ「キッチン交換」でも、設備のグレードや配管の状態、解体の範囲で金額が大きく変わります。お客様は比べる手がかりが少ないぶん、ホームページに書かれた価格や実績の表現を頼りに依頼先を選びます。

だからこそ、表示が実際と違えば、お客様の判断を大きく誤らせてしまいます。景品表示法は、商品やサービスの内容を実際より良く見せる表示(優良誤認表示)や、価格などの取引条件を実際より有利に見せる表示(有利誤認表示)を禁じています。違反と判断されると、消費者庁などから表示の差し止めを命じられたり、課徴金の対象になったりすることがあります。

ルールを守ることは、罰則を避けるためだけではありません。根拠のある表示だけで作られたホームページは、それ自体が「この会社は誠実だ」という信頼につながります。

建設業許可の表示

許可が必要な工事

建設業法では、1件の請負代金が500万円以上の建設工事(建築一式工事の場合は1,500万円以上、または延べ面積150㎡以上の木造住宅の工事)を請け負うには、建設業の許可が必要です。これより小さい「軽微な建設工事」だけを請け負う場合は、許可がなくても営業できます。

つまり、許可を持たない会社がホームページで大規模なリノベーションや増改築を受けられるように見せていると、お客様は「頼める」と思って問い合わせてしまいます。許可を持っていない場合は、対応できる工事の範囲を正しく書いておくことが大切です。

許可を持っているなら、許可番号を載せる

建設業法第40条では、建設業者に対して、店舗と建設工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所へ標識(許可票)を掲げることを義務づけています。店舗用の許可票には、商号、代表者の氏名、許可を受けた建設業、許可番号、許可年月日などを記載します。

ホームページの会社概要にも、許可票と同じ情報(許可行政庁、許可番号、許可を受けた業種)を載せておくと、お客様は国土交通省の建設業者検索などで確認できます。許可を持っていることは、大きな工事を任せられる会社であることを示す材料になります。更新の時期が来たら、ホームページの表記も忘れずに直しましょう。

価格の表示(二重価格)

「通常価格150万円→キャンペーン価格98万円」のように、販売価格と別の価格を並べて安さを強調する表示を「二重価格表示」といいます。二重価格表示そのものが禁止されているわけではありませんが、比べている価格(比較対照価格)が実際と違っていたり、あいまいだったりすると、有利誤認表示にあたるおそれがあります。

「通常価格」を名乗るには、実際にその価格で販売していた実績が必要

消費者庁の「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(価格表示ガイドライン)では、過去の販売価格を比較対照価格にする場合、その価格が「最近相当期間にわたって販売されていた価格」であることを求めています。目安として、セールを始める時点からさかのぼって8週間(販売期間が8週間未満ならその期間)のうち、過半の期間その価格で販売されていたかなどで判断されます。

一度もその価格で売ったことがない「通常価格」を作り、ずっとキャンペーン価格で売り続けるような表示は、典型的な問題例です。

「メーカー希望小売価格から〇%オフ」の注意点

キッチンやユニットバス、給湯器などの住宅設備では、メーカー希望小売価格からの割引率を示す表示がよく使われます。比べる価格がメーカーによって設定され、カタログなどで公表されている希望小売価格であることが前提です。メーカーが希望小売価格を設定していない商品について、自社で作った価格を「定価」「希望小売価格」と称して比べるのは、不当表示のおそれがあります。

「〇〇万円〜」「工事費込み」の書き方

「工事費込み 〇〇万円〜」と書く場合、その金額で実際にどこまでの工事ができるのかを示しておく必要があります。最低価格だけを大きく書き、解体費や処分費、追加工事が必要になる条件を極端に小さい文字で添えるだけでは、お客様が正しく理解できません。条件は、価格の近くに読める大きさで書きます。補助金を使う前提の「実質〇円」という表示も、補助金が使えない場合の金額や条件を併記しておくことが大切です。

「No.1」「満足度〇%」の表示

「地域No.1」「施工実績No.1」「顧客満足度No.1」といった表示は、客観的な調査に基づき、その結果を正確に引用している場合でなければ、優良誤認表示などにあたるおそれがあります。

消費者庁は2024年9月26日に、No.1表示に関する実態調査の報告書を公表しました。そこでは、顧客満足度のような主観的な評価でNo.1をうたう場合について、比較する対象を適切に選んでいるか、実際に利用した人を対象に適切に調査しているか、調査方法が公平か、表示の内容(商品の範囲、地域の範囲、調査の時期、出典)が調査結果と食い違っていないか、といった点が示されています。

たとえば、実際の利用者ではない人にサイトの印象だけを聞いた「イメージ調査」でNo.1をうたう表示は、問題になりやすいとされています。自社で集めたアンケートの満足度を載せる場合も、「当社でリフォームをされたお客様〇件へのアンケート(〇年〇月〜〇月)」のように、調査の対象と時期を併記しておくのが誠実な書き方です。

No.1をうたえる根拠がないなら、No.1と書く必要はありません。施工件数、創業年数、担当者の資格と経験年数など、事実として示せる数字のほうが、お客様にとってはよほど判断材料になります。具体的な見せ方は「工務店・リフォーム会社のホームページに必要なものと施工事例の見せ方」で解説しています。

お客様の声・口コミ(ステルスマーケティング)

2023年10月1日から、広告であることを隠した表示(いわゆるステルスマーケティング)が景品表示法の不当表示として規制の対象になりました。事業者が表示内容の決定に関わっているのに、一般消費者が事業者の広告だと判別しにくい表示が対象です。

リフォーム会社のホームページやSNSで気をつけたいのは、次のようなケースです。

  • スタッフや知人が書いた文章を、実際のお客様の声として載せる
  • 謝礼やサービスと引き換えに口コミを書いてもらい、その事実を書かずに「お客様の声」として紹介する
  • インフルエンサーなどに依頼して紹介してもらった投稿に、広告であることを示さない

自社のホームページに実際のお客様の声を、ご本人の了承を得て載せること自体は問題ありません。お客様の声は、施工事例と同じく、お客様が依頼先を選ぶ大切な判断材料です。だからこそ、本物だけを載せることが信頼につながります。

公開前のチェックリスト

  • 建設業許可を持っている場合、許可行政庁・許可番号・業種を会社概要に載せているか。更新後の番号になっているか
  • 許可を持っていない場合、500万円以上の工事を請け負えるように見せていないか
  • 「通常価格」「定価」と比べる表示は、実際にその価格で販売していた実績があるか
  • 「メーカー希望小売価格」として比べている価格は、メーカーが設定し公表している価格か
  • 「〇〇万円〜」「実質〇円」の条件を、価格の近くに読める大きさで書いているか
  • 「No.1」「満足度〇%」は客観的な調査に基づき、調査の対象・時期・出典を併記しているか
  • お客様の声は実在のお客様のもので、掲載の了承を得ているか。謝礼を渡した場合はそのことを示しているか
  • 施工事例の写真に、お客様の個人情報(表札、郵便物、家族写真など)が写り込んでいないか

表示ルールでよくある質問

ホームページに建設業許可番号を載せていないと違反ですか?

建設業法第40条が掲示を求めているのは、店舗と工事現場の標識です。ホームページへの掲載については、所管の行政機関に確認したうえで判断してください。いずれにしても、許可を持っているなら載せておくことでお客様の安心につながります。

「最大〇%オフ」と書くのは問題ありませんか?

最大の割引率が適用される商品や工事が、実際にどれくらいあるかによります。ごく一部にしか当てはまらないのに、全体が大きく割り引かれているように見える書き方は避けましょう。

他社の価格と比べる表示はできますか?

他社の価格と比べる表示も、比べる価格が実際のものであり、同じ条件の工事を比べている場合でなければ、不当表示のおそれがあります。工事の範囲や設備のグレードが違うものを並べて比べるのは避けましょう。

まとめ

  • 1件500万円以上の工事(建築一式は1,500万円以上など)には建設業許可が必要。許可を持っているなら許可番号をホームページにも載せる
  • 「通常価格」との二重価格は、実際にその価格で販売していた実績が必要
  • 「No.1」「満足度〇%」は客観的な調査と、対象・時期・出典の併記が前提。根拠がないなら書かない
  • 2023年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法の規制対象。お客様の声は本物だけを、了承を得て載せる

エアライフでは、工務店・リフォーム会社のホームページ制作で、価格や実績の表示も一緒に確認しながら原稿を作っています。ホームページ全体の集客の考え方は「工務店・リフォーム会社のホームページ集客」もあわせてご覧ください。

参考

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この記事を書いた人

エアライフ代表。不動産の現場で7年間、SEO・MEOなど様々なWeb集客を実践し、不動産会社が200社以上ある地域で上位表示を実現。現在は姫路を拠点に、中小企業・店舗の集客・採用・調査を支援しています。
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級

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